皆様こんにちは、はまさんすーです
今回ご紹介するのは
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』です
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」は2013年に公開された実在の人物をモデルにした伝記映画です。
原作は『ウォール街狂乱日記 – 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』という
ジョーダン・ベルフォートの回想録となっており、
監督はマーティン・スコセッシ、主演はレオナルド・ディカプリオというゴールデンコンビで制作されました。
このコンビでの映画作品は「ギャング・オブ・ニューヨーク」から始まり、この作品で5作品目となってます。
この映画のキャッチコピーは、
「貯金ゼロから年収49億円 ヤバすぎる人生へ、ようこそ。」
となっており、この言葉がこの作品のすべてを表しています。
あらすじ
22歳のジョーダンは、頑張って就職した大手証券会社での入社初日に
「ブラック・マンデー」(1987年10月19日(月曜日)にニューヨーク証券取引所を発端に起こった、
史上最大規模の世界的株価大暴落)に見舞われてしまう。
晴れて無職となってしまったジョーダンは株式に関する仕事はないかと求人広告をあさっていたら、
「株式仲買人」の仕事を見つける。
しかし、扱うのは1株6セントほどの安い店頭株と呼ばれるもののみ。
ところが、大きな証券会社で扱う優良株などは手数料は1%だが、こちらの店頭株は手数料を50%も取れるという。
そこから彼は電話を手当たり次第に掛けに掛けまくり、持ち前の口八丁手八丁、
手練手管を使い顧客を獲得しまくり、クズ株を売り続け、儲けを出し始める。
ある時、いい車を持ってるなと言い近づいてきた男に月収を聞かれ、7万ドルと答えると、下で働きたいと言われる。
ドニーと名乗るその男を雇い、その御礼にコカインを教えてもらうのだった。
そしてそんなクズ男たちを集めて彼は会社を開くのだった。
そんな彼らに、株の売り方を聞かれると、
ジョーダンは「このペンを俺に売ってみろ」といい何の変哲もない安いボールペンを自分にセールスするように言う。
答えられないでいる彼らにジョーダンは「そのナプキンに名前を書け」と言う。
つまり、物を売るには需要を生み出せと言うのだ。
そしてここから彼の波乱万丈な目まぐるしいジェットコースター人生が始まるのだった。
この映画の見所はなんと言っても、レオナルド・ディカプリオの怪演です!
驚異的な勢いでのし上がっていくディカプリオ。
コカイン中毒者となり乱痴気騒ぎに明け暮れるディカプリオ。
金を儲けるために鬼気迫る勢いで喋りまくるディカプリオ。
そして、失脚し、絶望の淵へと落とされていくディカプリオ。
様々なディカプリオの演技をこの映画は堪能することができます。
あらゆる事象がディカプリオ中心に巻き起こされていき、マーティン・スコセッシの
手腕によってそれが小気味よく描かれていくその様は、
一種の狂騒曲を見ているようで、全く画面に飽きることがありません。
一人の男の成功と破滅を嵐のように感じられるこの映画は、金というものに翻弄されている
私達へのドロップキックのようなものです。
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ここからネタバレ注意!!
26歳でストラットン・オークモントという立派な名前の会社を興したジョーダンは、
金と女と酒とドラッグにまみれた生活へと突入するのだが、その経営手腕は確かで年収4900万ドルを達成し、
ウォール街で「ウルフ」と呼ばれるようになります。
もうその生活は、まさに酒池肉林と言った感じで、憧れるような、そうでもないような・・・といった感じです(笑)
また、成功者が昔から連れ添った妻を捨てるのは世の常なんですかね?
ジョーダンの妻もまた、成功したあとに離婚してしまうのです。
そしてナオミという若くて美人な女性を囲うのですが、彼女に送ったクルーザーで寛いでいるところに、
連邦捜査官が抜き打ちで調査にやって来る。のらりくらりとそれを躱したジョーダンだが、調査官に目をつけられたことを悟る。
汚い金を処理するためにナオミのおばさんたちも使うジョーダンだったのだが、
そこから彼の転落人生が始まります。
ドニーとの不和や設立当初からの社員の失敗、ヤクが効きすぎて車をおしゃかにするなどと言った、
不幸(自業自得)が重なり、彼はついに有罪となってしまいます。
終盤は怒涛の展開で(まぁ、この映画はずっとそうなのですが)、息つく暇がありません。
裏切りに次ぐ裏切りや更にはジョーダン自身が嵐で遭難したりと、本当に事件のバーゲンセールです。
こんな物語が、まぁ誇張も多少はあるでしょうが、一人の実在の人物の人生を元にした映画なんて到底信じられません(笑)
ジョーダン・ベルフォートというアメリカの実在する(現在も存命)元株式ブローカーがモデルとなっているそうなのですが、
この人生だけで、一般人の何周分の事件を味わっているのでしょうか(笑)
彼は現在は自身の伝記を出版したりする作家としての活動や、各地を回って講演などをして活躍しているそうです。
確かにこんな人生を送った人の話なら是非聞いてみたいものですね。
映画の話しに戻りまして、最後、ジョーダンは司法取引を持ちかけられ、
捜査に協力したら減刑してあげると言われます。
見事ジョーダンは仲間全員を売り飛ばし、減刑を得ます。
出所後、彼は世界最高のセールストレーナーと紹介され、講演に出ます。
そこで彼は聴衆にこう言うのです。
「このペンを俺に売ってみろ」と。
いやー、この映画は180分位あるのですが、全く長いと感じませんでした。
そのくらい密度が濃すぎます(笑)
私がこの映画で好きなシーンは色々あるのですが、
まず最初は、会社や自宅での乱痴気騒ぎシーンです。
どんだけ金かけたらこんな騒ぎになるのか、どんだけ酒とクスリ浴びたらこんなに馬鹿騒ぎできるのかといった、
ある種人間の限界に挑戦するかのような馬鹿騒ぎっぷりで最高に面白かったです。
そして次は、ジョーダンがドニーのとっておきのヤクを使って、めちゃくちゃぶっ飛ぶシーンですね。
最初は全然効かねえぞ?ってなっていたのに、会社から突然大変な電話がかかってきて、
出かけなくては!ってときに一気に効き始め、
そしたらもうディカプリオがヘロヘロに(笑)
あんなぶっ飛んだ演技できるって素直にすげえって思いましたね。
階段を這いつくばるディカプリオが素晴らしかったです。
そして最後は、社員の前での演説のシーンですね。
これは2箇所あるのですが、そのどちらも最高にかっこいいです。
1つ目のスティーブ・マデンと言う怪しい靴会社の株で儲ける場面でのスピーチはめちゃくちゃかっこいいです。
特に熱くなってマイクを頭にぶつけるところはいつか真似したいと思っています(笑)
しかもそのスピーチのあとの無音のあとに曲がかかるのがまたかっこいいんですよね。
マーティン・スコセッシさんは流石です。
2つ目は、刑事事件を免れるために社長を退任するときの演説ですね。
社員の顔を見ながらしみじみとスピーチをするのですが、段々と熱くなり、引退を撤回してしまうのです。
その流れが熱すぎて、こんな社長いたら惚れてまうなって感じます。
まぁ、そのあと社員全員をFBIに売るんですけどね。
この世の中で、金があったら・・・。と一度も思わない人はいないでしょう。
人は生まれた瞬間から、失っていく人生を歩んでいきます。
その失ったものを埋めようとして、お金や愛情、知識や技術、権力や名声を得ようとしているのかもしれません。
埋めても埋めても埋まらない、肥大化した欲望は最終的にはどうなってしまうのでしょうかね。
宇宙の果てがわからないように、欲望にも果てはあるのでしょうか。
この映画は、お金が好きな人、嫌いな人、お金に関心なんかないという人、
お金で痛い目を見たという人、お金ってなんだろうと思う人、お金に関わる人全てに見てほしい作品です。
そして何より、ファック言いまくるディカプリオが見られるのはこの映画だけ!
金はあればあるほどいい。
君はいくら欲しい?
それでは皆さんまたお会いしましょう。