皆様こんにちは、はまさんすーです
今回ご紹介するのは
「岸辺露伴は動かない『ザ・ラン』」です!
私は好き度:
オススメ度:
肉体美度:
(星5つ満点)
岸辺露伴は動かない「懺悔室」に続くOVA収録作品のもう一編!
露伴がスポーツジムで偶然出会った男、橋本陽馬。
その男には言いしれない狂気を秘めていた。
露伴はそんな彼に軽い気持ちでゲームを持ちかけるのだが・・・。
そして露伴と陽馬の命がけのゲームが始まる──。
岸辺露伴は動かない「ザ・ラン」の作品情報
公開日
2020年3月25日
上映時間
25分
スタッフ・キャスト
原作
荒木飛呂彦
監督
加藤敏幸
脚本
加藤敏幸
出演者
櫻井孝宏
内山昂輝
赤﨑千夏
公式サイト
http://jojo-animation.com/ova/rohan/
岸辺露伴は動かない「ザ・ラン」のあらすじ
物語は右手を骨折した岸辺露伴の語りから始まる。
後悔と反省の表情を浮かべながら露伴は彼の身に起きた出来事を語りだすのであった。
橋本陽馬、21歳男性。
新幹線で原宿まで遊びに行ったときにモデルプロダクションにスカウトされ芸能活動を始める。
彼はマネージャーのアドバイスに従い、体を鍛え始め次第にそれに没頭するようになる。
最初のうちは彼女の早村ミキのマンションの部屋でトレーニングをしたりスポーツジムで鍛えたりというおとなしいものであった。
しかし、次第に行為がエスカレートしていく。
自分の肉体のために彼女のお金を使い込むようになり、賃貸の部屋に勝手にボルダリング施設を作ったりしてしまう。
最終的には自分のトレーニングの邪魔をするものを排除することを厭わなくなってしまうのだった。
そして、そんな男と岸辺露伴がトレーニングジムで出会ってしまう。
最初は軽い対抗心で持ちかけたゲームだったのかもしれない。
しかし、それは命を賭けたゲームの始まりだった・・・。
岸辺露伴は動かない「ザ・ラン」のみどころ
「超えてはいけないレッドラインを見落として余計な所へ首を突っ込んでしまった」
「自分は人の性格を見抜けるとうぬぼれていたからで本当に甘かった」
と珍しく猛省する岸辺露伴先生が見られるのはこのエピソードだけ!
この作品の見所はなんと言っても追い詰められる岸辺露伴の必死な姿です。
どんな状況だろうと不敵に構えてきた岸辺露伴が必死の形相で走るその姿には出来事の異常さがひしひしと伝わってきます。
そして相手役の橋本陽馬の底知れない不気味さも素晴らしい。
自分の肉体のためには殺人も辞さない自己中心的な思想とサイコパス的な行動には理解不能なものへの恐怖が詰まっています。
トレッドミルを使った単純なゲームなんですが、だからこそ問われるギリギリの攻防には息つく暇もありません。
ラストも物語の広がりを匂わす締め方で、良い意味で後味の悪い終わり方なのも素晴らしいです。
緊張感と疾走感にあふれる音楽とアニメーションが楽しめる名作に仕上がっています。
岸辺露伴は動かない「ザ・ラン」のネタバレ感想
好きな所
橋本陽馬がボルダリングしながらマンションの外壁を降りていくところがシュールさと不気味さを両方表していて好きです。
いつの間にそんな大掛かりな行為をしていたんだよと思わず突っ込みたくなります。
あと彼の勝負へのこだわりも悪役ながら哲学を感じさせてくれていいですよね。
勝負には公平さが必要だと言い、イカサマを封じようとする彼の姿勢には狂人でありながらも、肉体を究めようとする者の矜持が感じられました。
ただの負けず嫌いなだけかもしれませんがね・・・。
同じく勝負に対する美学を持つキャラとしてジョジョ7部に出てくる敵キャラ、リンゴォ・ロードアゲインを思い出しました。
彼も独自の勝負哲学を持っており、かなり人気の高いキャラでもあります。
ただ、橋本陽馬はリンゴォほどのダンディズムを持ってはいませんでしたがね。
橋本陽馬の素晴らしい肉体もスタンド能力が発現したのか、本当に肉体に神が宿っていたのか、はっきりとさせないまま終わるのも私は好きです。
彼の持つ凄みには確かに窓の外を覗いたら確実に殺されるというものを感じました。
窓から落ちていく瞬間の彼の鋭い視線にはゾクゾクしました。
トレーニングの邪魔をした者として、彼女のミカや配達人だけでなく、トレーナーをたまたま占有していたジムの客まで殺していた男です。
願わくば露伴にハメられはしたものの、勝負には勝ったとして露伴のことを見逃してくれることを祈ります・・・。
気になった所
彼女のミカが不憫ですよね・・・。
当たり前のことを指摘していただけなのに、金は盗られるわ、賃貸の部屋に勝手にボルダリング設備を作られるわで、終いには殺されてしまうんですから。
アニメ本編ではわかりにくかったですが原作を読むと、彼女は殺された後で部屋の壁にセメントで埋められたことがヘブンズ・ドアーの能力で判明しています。
ということは橋本陽馬は部屋を出ていったと思いきや、戻って彼女を殺して部屋に住み続けているってことなんですかね?
まじでサイコパスすぎる・・・。
健全なる精神は健全なる身体に宿る
「健全なる精神は健全なる身体に宿る」とはよく言われる言葉ですが、本当なんでしょうか?
この物語に出てくる橋本陽馬は神に愛された肉体を持っています。
しかし、そこに宿る精神は自己中心的なナルシストのクソ野郎です。
現実世界でもアスリートにストイックさを求めがちですが、彼らも人間の一人に過ぎません。
私達と同じような精神構造をしている人がほとんどでしょう。
中には本当に素晴らしい人間性を持った人もいるとは思いますが、それが全てとは言えないと思います。
話を戻すと、この言葉は本来の意味は違うそうです。
この言葉を遺したのは古代ローマ時代の風刺詩人であるユウェナリスだそうです。
彼はこの言葉を遺した他にも「パンとサーカス」という表現を遺したりしています。
「健全なる精神は健全なる身体に宿る」という言葉を遺したユウェナリスの本来の主張とは、
「健やかな身体に健やかな魂が願われるべきである」というものだったらしいです。
人は神に富や名声、才能や美貌を願いがちですが、そんな物は身の破滅につながるのだから
心身の健康を願うくらいにしておきなさい。という主張だったようです。
しかし、この言葉が軍国主義に使われその意味が歪められてしまい、誤用が広まってしまったそうです。
私達も何かに没頭するあまり、最初の目的を見失わないように気を付けないといけませんね・・・。
皆さんの心身が健康であることを願って。
それでは皆さんまたお会いしましょう!